10年以上塗装していなかったお宅です。

被害状況をお知らせします。

屋根について

塗装が剥げて、カビ発生、苔発生。割れが有りました。

 

スレート瓦について

特徴やメリット

スレート瓦は、1970年代に発売され今でも普及しています。
・安価で軽く、長持ちし、美観も良い。
・耐震性に対して信頼性が高く、地震がきても揺れが伝わりにくく建物への負担が軽い。

大手ハウスメーカーが取り入れたことで急速に普及しました。セメントと繊維材料を混ぜて、高圧でプレスし、厚さ約5mm程度に成型されたものです。スレート瓦は、化粧スレートやカラーベスト、コロニアルとも呼ばれます。

デメリット

・10年ごとに塗装メンテナンスが必要、美観のみで防水性能が上がるわけではない・紫外線の影響からひび割れしやすい、台風や強風による飛来物で割れやすい。
・20年ほどで劣化が酷くなり張替えの必要が発生するため、メンテナンスコストが高くなりがち。
・表面にカビやコケが生えるなど、外観が著しく悪くなる危険がある。
・野地板の腐食

スレート瓦の寿命は15〜20年程度とされていますが、あくまでも目安であり、劣化が起きた場合には耐久年数にかかわらず寿命が早くなってしまいます。

注意

スレート瓦は、強度を高めるためにアスベスト（石綿）を使用していることがあります。ひび割れや滑落が起こるとアスベストが飛散してしまうことがあります。

 

 

外壁について

塗膜が完全に剥げて基材が剥き出しです。状態は凄く悪く、塗装材としての防水機能は無くなって基材に水が入り込んで苔の発生は見られます。ベランダの防水材にも苔の発生が見られます。目に見えないひび割れから、すでに室内の雨漏りがありました。

モルタル壁について

特徴とメリット

セメント・水・砂を混ぜ合わせた外壁材です。主に1990年代以前に戸建ての家でよくみられる外壁材の種類の一つです。耐火性や耐久性に優れ、デザインの自由度が高いことで知られています。モルタル壁の耐用年数は20年～30年ほどあります。

・デザインが自由に選べる
・熱をあまり持たない
・不燃性の素材でできており、万が一火災が起きても外壁が完全に燃え落ちることはなく、有毒ガスが発生することもありません
・厚みがあり熱伝導性が低いため、遮音性・遮熱性に優れています
・職人が仕上げを行うため、自由度の高い施工が可能です
・金属性の外壁材のように熱くなりません
・耐火性、耐久性に優れています
・強風によって物が飛んできても、簡単には破損しない強さがあります
・つなぎ目がないため、きれいで高級感のある見た目が特徴です
・手仕上げならではの温かみやオリジナリティがあり、味わいがあります
・色や模様を選ぶこともできるので、自分好みの壁に仕上げられます
・窯業系サイディングのように外壁同士の継ぎ目（目地部分）がなくコーキングの補修が不要
・おしゃれで温かみのある風合い
・サイディング壁に見られる継ぎ目がなく、劣化しづらい
・モルタルの耐用年数は30年前後で、特にメンテナンスを必要とせず、ひび割れが発生しても幅1mmを越えなければ、雨が入り込む心配がありません
どんな形状にも適合し、デザイン性の高い壁を作って外壁の表情を豊かに演出できます

塗料の耐用年数は、種類によって異なりますが、一般的に7〜15年と言われています。つまり、7〜15年に一度は定期的にメンテナンスをする必要があるのです。
モルタル壁は、つなぎ目がないため、はがれたり劣化したりした部分のみをピンポイントで補修できるのもメリットです。材料が金属ではないため、壁が熱くなりづらいという特徴もあります。

デメリット

ひび割れしやすく、汚れやすいこと、職人による仕上がりの差が出ることなどのデメリットもあります。定期的に塗料のメンテナンスを行わなければ、耐用年数は短くなってしまいます。

・小さなひび割れしやすい
・防水性が低い
・凹凸があるためカビやコケが生えやすい
・汚れが目立ちやすい
・工期が長い
・高コスト

 

他の被害状況

元アンテナの支持金物が潰れて外壁に大きな穴が空いていた。破風板にも大きな亀裂が入っていた。原因は不明だが、どちらも雨漏りしていた可能性がある。今回足場を立てて分かったことで、雨漏りは一番の家の傷みの原因です。

 

 

１．外壁塗装の基本

1.1. なぜ外壁塗装は必要か？

外壁塗装は、美観の維持と建物保護のために必要です。外壁は常に太陽の紫外線、雨、風、温度変化などの外部要因に晒され、これらは建物の寿命を縮める原因となります。塗装によってこれらの要因から建物を守ることができます。また、塗装は壁の亀裂を覆い、水の侵入を防ぎ、カビや腐食のリスクを減らします。 イメージ：日焼け止めクリームが肌を紫外線から守るように、外壁塗装も壁を環境から守ります。

1.2. 外壁塗装の役割とその効果

外壁塗装は、建物の美しさを保ちながら、多くの機能的利点を提供します。塗装は、壁の色あせや劣化を防ぎ、建物全体の外見を新しく保つことができます。また、防水性や断熱性の向上にも寄与し、エネルギーコストの削減に役立ちます。断熱、遮熱塗料を使用することで、夏は涼しく冬は暖かく保つことができ、エアコンやヒーターの使用を減らすことができます。外壁塗装は、見た目の美しさだけでなく、建物の機能性を高める重要な役割を果たします。

1.3. 塗装工事の必要性：外壁材ごとの考慮点

異なる外壁材にはそれぞれ異なる塗装技術とメンテナンス方法が必要です。外壁材の種類（例：木材、レンガ、コンクリート、金属）によって、その特性や耐久性が異なります。適切な塗料の選択と施工方法は、効果的な保護と長持ちさせるために重要です。木材は防腐剤や防水塗料で処理する必要があります。適切な塗料と施工方法を選択することで、外壁材の特性を最大限に活かし、建物を効果的に保護できます。

２．外壁塗装のタイミング

2.1. 築10年の目安とその理由

一般に、建物が築10年を迎えた時点で外壁塗装を検討することが推奨されます。１0年という期間は、多くの建物で外壁の劣化が顕著になる一般的な目安です。この時期に塗装を行うことで、壁の劣化を防ぎ、将来的な大規模な修理を避けることができます。10年経過すると、塗装の剥がれや色あせ、亀裂が明らかになることが多く、これらは建物の劣化のサインです。築10年は、建物の外壁を再評価し、適時に塗装を行うための重要なタイミングです。

2.2. 劣化サインの見極め方

外壁の劣化サインを正確に把握することが、適切なタイミングでの塗装を決定するために不可欠です。早期の劣化サインを見逃すと、将来的により大きなダメージや修理コストがかかる可能性があります。塗装の剥げ、ひび割れ、色の変化、カビや藻の発生は、塗装の必要性を示唆するサインです。これらの初期サインに注意を払い、迅速に対応することで、建物を長期間保護することが可能です。

2.3. 季節ごとの塗装メリット・デメリット

塗装を行う季節によって、塗装作業の効果と実施の容易さが異なります。気候条件は塗料の乾燥時間や作業効率に大きく影響します。温度が高すぎたり低すぎたり、湿度が高すぎると、塗料の乾燥と密着性が損なわれる可能性があります。春や秋は温度と湿度が適度で、塗料の乾燥に最適な条件を提供します。逆に、夏の高温多湿や冬の低温は、塗装作業には不向きです。季節を考慮して塗装を計画することで、塗装の品質を確保し、長期的な効果を得ることができます。

3. 塗装工程の全体像

3.1 10ステップで理解する塗装工程

外壁塗装は、事前の準備から最終的な仕上げに至るまで、詳細なステップを含みます。これらのステップは、塗装の品質を保証し、長期的な耐久性を確保するために重要です。

1. 事前調査と計画：壁の状態を詳細に調査し、必要な作業と材料を計画します。
2. 近隣にご挨拶：工事前に近隣住民への通知を行います。
3. 色と塗料の選択：耐候性や環境への影響を考慮しながら色と塗料の種類を選びます。
4. 表面の清掃：高圧洗浄機を使用して、壁面の汚れを取り除きます。
5. 補修作業：亀裂や穴などの損傷を修理し、外壁を平滑にします。
6. 下地処理：塗料の密着を向上させるために、専用の下地材を塗布します。
7. 養生：塗料が付着しないように窓やドア、植物、車などを保護します。
8. プライマーの塗布：塗料の密着をさらに高め、耐久性を向上させるために下塗りを行います。
9. 本塗装：選択した色の塗料を均一に塗布します。
10. 仕上げ塗装：耐候性や美観を高めるために最終的な塗料層を塗布します。
11. 最終清掃と品質チェック：作業場所の清掃と、塗装の品質を確認します。

このように、各ステップを丁寧に行うことで、外壁塗装は最高の結果をもたらします。

3.2 塗装工事の期間と日常への影響

塗装工事の期間は、家の大きさや外壁の状態、天候によって異なり、通常は数日から数週間かかります。高品質な塗装を行うためには、各ステップに適切な時間を割り当てる必要があります。また、雨や強風などの悪天候は作業を遅らせる要因となり得ます。一軒家の標準的な塗装工事であれば、１０日間から二週間程度を想定すると良いでしょう。しかし、大きな家や複雑なデザイン、または壁の修理が必要な場合は、それ以上の時間が必要になることがあります。工事の期間は事前の詳細な計画と、施工業者とのコミュニケーションによってスムーズに管理します。

4. 生活への影響と対応

4.1 塗装中の日常生活への影響

塗装工事中は、騒音、塗料の臭い、プライバシーの問題が日常生活に影響を及ぼす可能性があります。塗装作業は騒音を伴い、特に高圧洗浄機や機械を使用する際にはかなりの音が出ます。塗料の種類によっては強い臭いが生じ、窓近くでの作業はプライバシーの懸念を生じさせます。作業中は家の周りがうるさくなります。また、塗料の臭いが家の中に入り込むこともあるため、換気を良くするなどの対策が必要です。これらの影響を最小限に抑えるためには、事前に準備を行い、工事業者との良好なコミュニケーションをお願いします。

4.2 近隣トラブルの回避と配慮

塗装工事は近隣住民に騒音や塗料の臭いの影響を及ぼす可能性があり、適切な配慮とコミュニケーションが必要です。工事の騒音や臭いは近隣住民の日常生活に不便をもたらし、トラブルの原因となることがあります。特に、早朝や夜間の騒音、強い塗料の臭いは不快感を引き起こす可能性があります。工事前に近隣住民への通知を行い、理解を求めることが重要です。近隣住民への配慮と事前の通知により、トラブルを未然に防ぎ、工事の円滑な進行を支援することができます。

5. 塗料の種類と選び方

5.1 各種塗料の特徴と選択基準

塗料の種類を選ぶ際には、その特性や建物の条件に合わせて慎重に選ぶ必要があります。各塗料には特有の耐久性、耐候性、美観、コストパフォーマンスがあり、それぞれの建物の条件や使用者の要望に合った最適な選択が求められます。建物の状況や予算、期待する効果に基づいて、最適な塗料を選択することが重要です。

• アクリル塗料：水分に強く、価格も手頃ですが、紫外線に弱く、耐久年数が短めです。
• シリコン塗料：耐久性に優れ、紫外線や雨に強いですが、価格はアクリル塗料より高めです。
• ラジカル制御：シリコン塗料の上のグレードです。
• フッ素塗料：非常に高い耐候性を誇り、汚れが付きにくいですが、最も高価な塗料の一つです。
• ウレタン塗料：伸縮性があり、小さなひび割れにも対応できますが、長期間の耐久性には欠けます。

5.2 塗料の耐用年数とコスト比較

塗料の種類によって耐用年数とコストが異なり、これらを総合的に考慮して選ぶ必要があります。初期投資が高くても耐用年数が長い塗料を選べば、長期的には再塗装の回数や総コストを削減できる可能性があります。アクリル塗料は初期コストが低いですが、5〜7年での再塗装が必要な場合が多いです。一方、フッ素塗料は初期コストは高いものの、10年以上の耐用年数を持ち、長期的なコストパフォーマンスは良好です。塗料の選択には、初期投資と長期的なメンテナンスコストの両方を考慮し、最もコスト効率の良い選択をすることが重要です。

6. 費用と見積もりの基礎知識

6.1 外壁塗装の費用相場と要因

外壁塗装の費用は、建物のサイズ、塗料の種類などによって大きく変わります。大きな面積や複雑な形状の建物、高品質な塗料の使用は、それぞれ高いコストを伴います。一戸建て住宅で、シリコン塗料を使用し、平均的な技術を持つ業者に依頼する場合、おおよそ150万円から200万円程度が相場です。

6.2 見積書の正しい読み方

見積書は、塗装工事の全体的なコストを詳細に理解するための重要なドキュメントです。見積書には、具体的な工事内容、使用材料、作業費用、予定工期などが記載されており、これらの情報を正確に理解することが重要です。見積書には、使用する塗料の種類、必要な下地処理や補修作業、工事の面積、施工にかかる日数、総額などが詳細に記載されています。

 

７．悪徳外壁塗装工事業者

悪徳の外壁塗装工事業者は、詐欺的な手法で顧客を騙そうとすることがあります。彼らは、以下のような謳い文句を使うことがありますが、これらには注意が必要です。悪徳業者からの取引には警戒することが重要です。

1. 「特別な割引価格」: 悪徳業者は、安い価格で外壁塗装工事を提供すると謳うことがありますが、実際には品質が低く、追加費用が発生することがあります。

2. 「即決契約でさらに割引」: 高圧的なセールスマンが「今すぐ契約しなければ割引が適用されない」と言うことがあります。このようなプレッシャーは避けるべきです。

3. 「無料点検」: 悪徳業者は無料の点検を提供し、その後高額な修理や塗装工事を強制的に契約させることがあります。

4. 「一番安い価格を保証」: 安さを強調して、他の業者よりも安いと主張しますが、品質や信頼性が問題となることがあります。

5. 「口コミや評判が絶対的に良い」: 口コミや評判を偽造したり、友人や家族を装っておすすめしたりすることがあります。

6. 「専門家認定」: 架空の認定や資格を持っているかのように言うことがあります。確認せずに信じないでください。

7. 「急ぎで対応が必要」: 緊急性を強調して、急いで契約を結びたがることがあります。冷静に検討しましょう。